本当に安い格安SIMとは?

格安SIMで注意するべき20のポイント

格安SIMで注意するべき20のポイント

最近話題の「格安SIM」。CMやネット広告などで毎日のように宣伝されています。
ただ、その内容は

などメリットばかり。
ですが、メリットばかりにつられてはいけません。そこで!今回は格安SIMのデメリットを20個集めてみました。デメリットを知ることで、格安SIMを選ぶ際の参考になるのではと思います。

目次

  1. 格安SIMのデメリット
  2. まとめ

1.格安SIMのデメリット

以下が格安SIMのデメリットのリストです。

  1. 初期設定が難しい
  2. キャリアのメールアドレスが使えない
  3. 店舗やサービスカウンターが少ない
  4. 故障した際のサポートが弱い
  5. 公衆WiFiの利用ができない
  6. キャッシュカードでの決済しかない
  7. 通信速度が落ちやすい
  8. セルスタンバイが起こりやすい
  9. 通話料が高い
  10. 割引プランがない
  11. デザリング機能が使えない
  12. MNP(乗り換え)に時間がかかる
  13. セキュリティが甘い
  14. LINEのID検索ができない
  15. アプリやサービスの一括払いがない
  16. 海外ローミングに対応していない
  17. キャリア独自のサービスがない
  18. 端末代金の割引がない
  19. 通信量の上限が低い
  20. プランが多すぎて選べない

それでは、各項目について詳しく見ていきましょう。

1.初期設定が難しい

格安SIMには大手キャリアのような契約窓口はあまりありません。
そのため、スマホやタブレットなど、端末への設定は基本的に自分で行います。 機械が苦手な方には、格安SIMの初期設定はデメリットに映るでしょう。 大手キャリアであれば、窓口で設定まで丁寧に教えてくれますよね。 むしろ、写真や電話帳などのデータ移行のサポートも行ってくれます。 もちろん、「イオンモバイル」のように全国200カ所に店舗を構えるところもあります。 初期設定に不安のあるのであれば、近くに店舗のある格安SIMを選ぶのがオススメです。

2.キャリアのメールアドレスが使えない

アットマーク

格安SIMではキャリアのメールアドレスが使えません。
例えば、

  • @docomo.ne.jp
  • @softbank.ne.jp
  • @ezweb.ne.jp

などです。
これまでキャリアで契約をしてきた方の多くは、 上記のメールアドレスを長く使用してきたかもしれません。 格安SIMにすることで使えなくなるのはデメリットでしょう。 ただ、最近では格安SIMでも独自のメールアドレスを配布している場合があります。 また、

  • Gmail
  • Yahoo!メール

などWeb上には無料メールもいくつかあります。
アドレスの変更を周りに伝えるのは面倒かもしれませんが、 それさえ我慢出来るのなら、意外と不便に感じることは少ないものです。

3.店舗やサービスカウンターが少ない

格安SIMを提供しているのは、MVNOと呼ばれる事業者。 そして、MVNO事業者はあまりサービスカウンターや店舗を準備していません。 これは店舗を減らすことで人件費の削減に繋げているためです。 ただ、私たちの多くは、これまで大手キャリアの店舗で契約をしてきました。 大手キャリアの店舗には常に多くのスタッフがいて、丁寧に対応してくれますよね? いざという時、気軽に相談できないというのはデメリットと言えます。

4.故障した際のサポートが弱い

先述した通り、格安SIMを提供するMVNO事業者には、 あまり店舗やサービスカウンターというものがありません。 もちろん代わりに、 公式サイト「マイページ上」から様々なサービスを受けることできます。 ただ、端末の故障や格安SIMの破損などの際には、 電話から故障機器の郵送の手配まで、すべて自分で行うことになります。 当然、その分だけ対応に時間がかかる場合がほとんどです。 一時でもスマホやタブレットが使えないというのは大きなデメリットになりますよね。

5.公衆WiFiの利用ができない

少し前から、駅やコンビニ、喫茶店などで「公衆WiFi」を見かけるようになりました。

など大手キャリアでも契約者向けに公衆WiFiを展開しています。 仕事中や勉強中、喫茶店でPCを開き、少しWiFiで調べもの。 意外と便利なのが公衆WiFiです。 格安SIMにすることで使えなくなるというのは、デメリットに感じるかもしれません。 ただ、公衆WiFiは大手キャリア意外にも様々な企業が広げているもの。 大手キャリアで使えなくとも、他の公衆WiFiは使えるものがあるので安心してください。

6.キャッシュカードでの決済しかない

格安SIMの多くはキャッシュカード決済のみ。 ほとんどが口座振替などの支払い方法に対応していません。 2015年、クレジットカード会社大手の「JCB」の調査によると、 カードの保有率は年齢が若いほど減少傾向にあるそうです。 「少しでも家計を助けたい」と格安SIMを選ぶ方は多いと思います。 つまりキャッシュカードを保有していない、20代〜30代前半の若い世代が中心。 格安SIMのために、わざわざキャッシュカードを作るのはデメリット以前に手間ですよね。

7.通信速度が落ちやすい

格安SIMは通信速度が落ちやすいというデメリットもあります。 これは、格安SIMを提供するMVNO事業者が自社の通信設備を接地していないためです。 ではどのようにしてサービスを提供しているのか? MVNO事業者は、大手キャリアから通信回線(設備)を借りて運営しています。 そのため、回線自体は大手キャリアと同じものではあります。 ただ、大手キャリアに比べ通信回線の本数が大幅に少ないということが問題です。 つまりは、道路(回線)が狭くて渋滞(速度低下)を起こしやすいのです。

8.セルスタンバイが起こりやすい

充電

格安SIMでは「セルフスタンバイ」と呼ばれる現象が起こりやすいのです。
セルフスタンバイとは、

などの現象です。
機能自体に大きな障害が起こるわけではないので、気にしないという選択肢もあります。 ただ、スマホやタブレットは、 常時アプリが起動していることも多く、そもそも電池の減りが早い機器と言えます。 その上、「セルフスタンバイ」が起こるというのは、デメリットに感じることでしょう。

9.通話料が高い

「格安SIM=格安!」というのが一般的なイメージです。 ただ、これはあくまで基本料金が大手キャリアより安いということ。 通話料やその他サービスについては別の話です。 その多くが、通話料20円/30秒ほど。 1日10分の電話を1ヶ月(30日間)かけたとすると、通話料12,000円(税別)。 大手キャリアの通話料金より大幅に高く、どうしてもデメリットに思えます。 ただ、最近ではLINEやFacebookなど、無料通話 が付いたSNSもあり、わざわざ電話を使用する必要は無くなりました。 電話機能はお守り程度、普段は無料通話(SNS)にすれば問題解決です。

10.割引プランがない

割引

先述した通り、格安SIMは大手キャリアに比べて通話料が高くなりがち。
これは、格安SIMには大手キャリアのように、

など通話料の割引プランがあまりないことが原因として挙げられます。 大手キャリアと格安SIMを提供するMVNO事業者、 両者を比較すればどうしても大手キャリアの方が規模は大きく、 その分だけ手厚い割引プランを展開出来るのでしょう。 頻繁に電話を利用するという方にとっては、大きなデメリットです。 ただ最近、割引プランのある格安SIMも登場しているので、そちらを選ぶことも可能です。

11.デザリング機能が使えない

格安SIMの多くはデザリング機能が使えません。 デザリング機能とは、スマホをWiFi代わりとし、 PCやタブレットをネットに繋げることの出来るサービスです。 一般的に外出先で、PCをネットに繋げようとするのなら、

などが必要となります。
どこでも気軽にPCやタブレットでネットが楽しめる。 そう考えると、デザリング機能が使えないというのは、デメリットと言えますね。

12.MNP(乗り換え)に時間がかかる

格安SIMでも、MNP(乗り換え)ができるようになりました。 今までの電話番号がそのまま使えるというのは、大きなメリットと言えます。 ただ、格安SIMでMNPを利用すると、乗り換えまでに数日間、 どうしてもスマホの使えない時期が発生することになります。 先述した、MVNO事業者には店舗が少なく対応が遅いことが原因の1つです。 一時でも便利なスマホが使えない、想像するだけでもデメリットだと分かります。

13.セキュリティが甘い

セキュリティ

大手キャリアでは契約者向けに、

などのセキュリティサービスを提供してくれます。

などの対策ができるというのは、心強いことでしょう。 反対に、格安SIMでは基本的にセキュリティサービスはありません。 スマホやタブレットは自分自身で守らなければならないのです。 危機意識が高く、適切なソフトを用意できる方なら問題ないと思います。 セキュリティの甘いまま放置される可能性を考えると、デメリットと感じます。

14.LINEのID検索ができない

セキュリティ

SNSの中でも特に人気なのが「LINE」。

  • 無料通話
  • チャット機能

など便利機能が満載で活用している方も多いことと思います。
そんなLINEの機能に「ID検索」があります。 IDから相手を検索するというだけですが、意外と便利な機能です。 そんなID検索ですが、「LINEモバイル」を除き全ての格安SIMで利用できません。 ID検索に必要な年齢認証が大手キャリアでしか対応していないためです。 年齢認証自体は、未成年者の犯罪防止という面でも大切です。 ただ、大人なのにID検索が使えないというのは、デメリットになるでしょう。

15.アプリやサービスの一括払いがない

スマホではアプリを始め、様々な有料サービスが利用できます。 それらスマホで使用した有料サービスの支払いに対して、 大手キャリアでは携帯料金との一括払いが可能です。 有料サービスの支払いを管理しなくていいというのはメリットでしょう。 しかし、格安SIMではその一括払いができません。 これはあくまで各大手キャリア独自のサービスだからです。 ただ支払いがバラバラになるだけではありますが、 一括払いになれた方にとっては不便でデメリットかもしれませんね。

16.海外ローミングに対応していない

格安SIMは基本的に海外ローミング。 渡航先でも日本と変わらず電話やネットができるサービスが使えません。 仮に格安SIMの入ったスマホを海外で使用するのなら、

などの必要があります。
渡航先でも気軽に電話がしたいという方にはデメリットでしょう。 ただ、日本のSIMを使って海外で通話すると、通話料が非常に高くなります。 数百円/3分と日本国内とは比べものになりません。 ですが、ネット環境(WiFi)さえあれば、LINEやFacebookなどの無料通話で十分ですね。

17.キャリア独自のサービスがない

セキュリティ

大手キャリアには、それぞれキャリア独自のサービスがあります。
例えば、ソフトバンクの場合、

  • あんしん保証パック
  • スポナビライブ
  • Netflix
  • フジテレビONE TWO NEXT smart

などです。
これらは大手キャリア限定、格安SIMでは利用できません。 もちろん、格安SIMの中にも独自のサービスを展開しているところはあります。 ただ、大手キャリアと比べて手厚いサービスとはまだまだ言えないのが現状です。 目立つデメリットではないものの、 大手キャリアのサービスに慣れた方には少し物足りないかもしれませんね。

18.端末代金の割引がない

格安SIMの多くは、SIMカード単体での契約です。 つまり、スマホやタブレットなど端末は別途自分で用意する必要があります。 大手キャリアでは、「端末+SIMカード」が基本。 セット割引として、端末代金が毎月の支払いから割引されることが多いものです。 端末を別に用意するのですから、 格安SIMではまず端末代金の割引が行われることは考えられません。 スマホやタブレットというのは、 安いものなら1万円から、高いものとなると十万円以上は普通にかかります。 基本料金が格安でも、割引もなく端末代金が高いままではデメリットと言えますよね。

19.通信量の上限が低い

格安SIMには、データの通信量の上限が低いことが多く見られます。
例えば、100MB/日といった具合にです。
100MB/日でできることは以下になります。

ウェブページ閲覧テキストメール地図アプリ動画 5分IP電話 3分
約341回約20,480回約28回約9回約58回

※使用状況により、上記の数値は変化する可能性があります。

ウェブページの閲覧やメール程度なら問題ないでしょう。 しかし、動画やIP電話となると話は別です。 たった100MB/日ではすぐ上限に達してしまう可能性があります。 頻繁に動画を観たり、IP電話をするという方には大きなデメリットです。

20.プランが多すぎて選べない

意外とこれが一番のデメリットですが、 格安SIMはプランが多すぎて選ぶ手間がかかるのです。
現在、MVNO事業者は、

など少なくとも十数以上存在しています。
その上、格安SIMについては各社、数十ものプランを用意しています。 つまり、格安SIM全体で考えると100以上のプランが提供されているということです。 選べる自由! とは言いますが、自分にぴったりなプランを見つけるのは一苦労かもしれませんね。

まとめ

今回は、格安SIMのデメリットを20個、ご紹介しました。 細かく考えてみると、意外とデメリットはあるものですね。 格安SIMは、どうしても「格安」というのが前面出てしまいます。

など良いところばかり目につくのは仕方のないことかもしれません。 ただ、今回紹介したデメリット、全ての方に当てはまるとは限りません。 Aさんにとってデメリットでも、 Bさんにとってメリットである可能性は常にあります。 もちろんこれはメリットについても同様です。 格安SIMを検討される際には、 ぜひ自分にとってのメリットとデメリットは何か、考えてみることをおすすめします。

関連記事